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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻5号

1988年05月発行

文献概要

腫瘍

―症例―Hypothalamic hamartomaのMRI

著者: 金沢潤一14 魚住徹1 迫田勝明1 山中正美1 木原幹夫2 西美和25 香川佳博3 梶間敏男3

所属機関: 1広島大学脳神経外科 2広島大学小児科 3広島中央健康管理所放射線科 4現籍 厚生連広島総合病院脳神経外科 5現籍 広島赤十字病院小児科

ページ範囲:P.585 - P.588

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I.はじめに
 視床下部過誤腫の診断には,思春期早発症などの臨床症状,内分泌学的検査所見に加えて,神経放射線学的にはこれまで主としてCTが行われてきた.その所見は鞍上槽から脚間槽にかけて正常脳と同じ吸収係数を有する腫瘤を認め,造影剤により増強されないといわれている1-6,10,11,14,17).しかし,視床下部との連続性の有無や周囲組織との解剖学的関係をみるため,再構成矢状断像5,10,16)やmetrizamide CTcisternography3,5,10)が必要である.一方,MRIは任意の断層面が得られるため,深部,特に正中病変の描出にすぐれている.また,MRIはCTと異なりプロトン密度,T1,T2値など信号強度に関与するパラメーターが多く,組織コントラストが強いため,病変の描出能にすぐれているといわれている.しかし,MRIにおける視床下部過誤腫の報告は,われわれが調べ得た限りでは散見されるに過ぎず7,9,15),本邦における報告はみられない.今回われわれは,2例の視床下部過誤腫に対してMRIを施行したので,その所見について報告する.
 なお,使用したMRI装置は,旭Mark-J O.1T常電導装置で,使用したパルス系列はSR法(TR:500-600msec),IR法(TR:500msec,TI:300msec),SE法(TR:1000msec,TE:40-160msec)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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