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研究
尿中ナトリウム排泄過多による低ナトリウム血症—SIADHとの鑑別点と治療法の違い
著者: 石黒修三1 木村明1 宗本滋1 小暮祐三郎1 若松弘一1
所属機関: 1石川県立中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.707 - P.711
文献購入ページに移動低Na血症は,脳神経外科領域においてしばしば認められる代謝異常のひとつである.この異常は,かつてはPetersら9)の主張したcerebral salt wasting syndromeで説明され,腎のNa喪失が原因であると考えられていたが,ADH分泌異常症候群(SIADH:syndrome of in—appropriate ADH secretion)の概念がでてくるや,すべての中枢性低Na血症をSIADHで説明しようとする傾向がみられ若干の混乱が認められる.そこで,われわれは詳細な水・電解質バランスシートを作製しえた低Na血症症例で,尿中Na排泄(natriuresis)の程度やADH,循環血漿量の変化を検討し,低Na血症の原因の鑑別のポイントおよび治療上の違いなどについて言及する.
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