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研究
グルタイドを外スプリントとして使用する"一針吻合法"による微細血管吻合—ラット頸動脈における動脈間吻合実験
著者: 岩佐英明1 佐藤文明1 増沢紀男1 島袋洋1 山田直司1 筏義人2 玄丞烋2
所属機関: 1自治医科大学脳神経外科 2京都大学医用高分子研究センター
ページ範囲:P.727 - P.732
文献購入ページに移動手術用顕微鏡下における微細血管吻合は1960年にJacobsonら9)が行ったイヌにおける動物実験がその始めであり,その後,臨床的にはYasargilら22)が1970年にヒトの浅側頭動脈および中大脳動脈間に血管吻合(STA—MCA anastomosis)を行った.それ以降,STA-MCAanastomosisは,全世界的規模で広まり,多くの脳外科の施設において虚血性脳血管障害に対し施行されたが2,4,10,12,17,18,24),それらはすべて"手縫い法"によってなされていた.
近年,soluble internal splintおよび接着剤を使用する方法5,19,21)やmagnet ringを使用する方法16),あるいはlaserを使う方法6,13)など,各種の微細血管吻合方法が研究されている.これらの目的は,吻合血管の開存率の改善や血管吻合に要する時間の短縮にある.
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