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研究
慢性硬膜下血腫被膜の起源—電子顕微鏡による研究
著者: 川野信之1 遠藤昌孝2 斉藤元良1 矢田賢三1
所属機関: 1北里大学脳神経外科 2国立相模原病院脳神経外科
ページ範囲:P.747 - P.752
文献購入ページに移動慢性硬膜下血腫は脳神経外科領域で日常的に見られる病態であるが,いまだに解明されていない問題が少なくない.血腫被膜形成メカニズムもその1つであろう.この解明のためには,血腫外膜が硬膜に由来することは明らかなので,硬膜—血腫外膜境界部を観察する必要がある.一方,血腫被膜を構成する組織—細胞の起源を追究するには,光学顕微鏡のみでは自ら限界がある.ところが,過去の血腫被膜の電子顕微鏡検索の論文の中で2,4,5,9,13,16),この硬膜—血腫外膜境界部を観察したものは,Friedeら2)の解剖例を対象にしたもののみである.
そこで,われわれは,血腫被膜の形成早期に,いかにして血腫被膜が形成されるかを知る目的で,手術材料において主として硬膜—外膜境界部に注目し,血腫外膜および内膜を電子顕微鏡により検索したので報告する.
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