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症例
顔面痙攣で発症した小脳動静脈奇形の1症例
著者: 時村洋1 厚地政幸1 轟木耕司1 朝倉哲彦2
所属機関: 1厚地脳神経外科病院 2鹿児島大学脳神経外科
ページ範囲:P.769 - P.773
文献購入ページに移動顔面痙攣は,顔面神経がその起始部(いわゆるexitzone)において圧迫されることにより発症し,その圧迫原因のほとんどが後頭蓋窩の小血管であるといわれている.Jannettaにより神経血管減圧術(microvasculardecompression,以下MVDと略)が確立されてから,その治療法は格段の進歩を遂げた.
今回われわれは,顔面痙攣で発症した脳動静脈奇形(以下AVMと略)症例を経験した.また,本症例は動脈瘤を合併しており,AVM摘出後には動脈瘤が消失した.この病態にはAVMのhemodynamic stressが強く関与していると考えられた.症例を呈示し,若干の文献的考察を加えて報告する.
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