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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻6号

1988年05月発行

文献概要

症例

開頭術後に浅側頭動脈偽性動脈瘤を多発した血友病A患者の1例

著者: 下田雅美1 池田公1 佐藤修1 渡部恒也2

所属機関: 1東海大学脳神経外科 2東海大学放射線科

ページ範囲:P.797 - P.800

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I.はじめに
 第VIII因子濃縮製剤5),CT scanの普及により,現在,血友病患者における頭蓋内出血の手術成績は著明に改善し,その治療法はほぼ確立されつつあるといえる3,4,13)
 今回,著者らは,血友病A患者で外傷後に頭蓋内出血をきたし,開頭術を施行した後,その皮膚切開線上の浅側頭動脈に2個,術中に観血的動脈圧測定のためcannulationした橈骨動脈に1個,計3個の偽性動脈瘤を生じた症例を経験した.頭部の偽性動脈瘤に対しては人工塞栓術,橈骨動脈の病変に対しては観血的に全摘出術を施行し良好な結果を得,これらが開頭術後としては極めて稀な経験と思われたので文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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