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研究
聴神経腫瘍45例の手術経験—顔面神経保存のテクニックと聴力温存に関するコメント
著者: 森田明夫12 福島孝徳1 宮崎紳一郎1 玉川輝明1
所属機関: 1三井記念病院脳神経外科 2現籍 富士脳障害研究所付属病院
ページ範囲:P.811 - P.818
文献購入ページに移動聴神経腫瘍の治療はCushing2),Dandy3)らの努力により手術の基本的アプローチが確立し,House15,16) Rand22),Yasargil29,30)らによる手術用顕微鏡の導入によって極めて安全確実に行われるようになった.近年は顔面神経の剥離保存のためにマイクロテクニックが検討され,その温存率はかなり高率になった15,19,23,27-29).また症例によっては聴神経の機能温存も可能になってきている1,7,10,11,16,17,20,28).しかし現在全摘手術に関して合併症は皆無とはいえず,顔面神経温存も100%可能というわけではない.また聴力温存はさらに問題が多い.本報告では1980年11月より1986年10月までにわれわれの施設で治療を行った聴神経腫瘍について治療成績を述べ,特に顔面神経,聴神経温存に有効な手技について考察を加えた.
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