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研究
血行動態モデル解析—内頸動脈瘤に対する頸動脈結紮ならびにEC-ICバイパス術
著者: 大槻宏和13 菊池晴彦1 長沢史朗1 森竹浩三1 米川泰弘2
所属機関: 1京都大学脳神経外科 2国立循環器病センター脳神経外科 3現籍 京都市立病院脳神経外科
ページ範囲:P.829 - P.836
文献購入ページに移動直達手術が不可能な頭蓋内巨大動脈瘤に対して主幹動脈の結紮やバルーンによる閉塞8)が広く施行されており,虚血性合併症の予防のために手術適応基準の検討14)や,EC-ICバイパス術の併用1,6,9)がなされてきた.しかしながら動脈瘤の増大4,8,20,21)や破裂7,11,13,19),あるいは閉塞部末梢や動脈瘤内から生じたと思われる血栓症3,5,7,10,11,12,16)などの報告が散見される.さらにまたバイパス設置の是非についても意見の一致をみていない.これらの諸問題は,第1に側副血行能が個個の症例ごとに著しく異なること,第2に手術が動脈瘤やその周辺にもたらす血行動態変化について十分に検討することが困難であることなどに起因していると考えられる.
そこで本研究では前交通動脈が種々の側副血行能力を有する場合を想定した内頸動脈分岐部動脈瘤モデルを作製し,内頸動脈の閉塞やバイパス設置が動脈瘤内の流れや内圧に及ぼす影響について検討したので報告する.
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