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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻7号

1988年06月発行

文献概要

症例

水頭症にて発症したQuadrigeminal cistern arachnoid cystの1例

著者: 西田憲記1 中川義信12 藤本尚己1 松本圭蔵1

所属機関: 1徳島大学脳神経外科 2現籍 国立療養所香川小児病院

ページ範囲:P.857 - P.861

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I.はじめに
 くも膜のう胞は,その名が示すとおり,くも膜の存在する部位であれば,いかなる部位においても発生し得ると思われる7).しかし,好発部位別にみるとSylvian fis—sureに接して存在する中頭蓋窩くも膜のう胞の頻度が最も高く,次いで後頭蓋窩,前頭部の順となっており,四丘体槽を中心に発生するくも膜のう胞は比較的稀のようである8,9)
 今回われわれは,水頭症を合併した四丘体槽から右小脳一橋角部まで拡がった大きなくも膜のう胞を経験した.症例を報告するとともに,四丘体槽くも膜のう胞の病態ならびに臨床症状および治療につき若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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