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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻7号

1988年06月発行

文献概要

症例

両側外転・顔面・聴神経麻痺を生じたCrushing head injuryの1例

著者: 小林士郎12 横田裕行1 中沢省三1

所属機関: 1日本医科大学脳神経外科 2原籍 カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳神経外科

ページ範囲:P.869 - P.873

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I.はじめに
 頭部外傷の外力の加わり方には種々の場合があり,極めて複雑である.このうち,contact injuryとacceleration injuryが特に重要であり,ほとんどすべての症例がこれらに含まれる3).しかしながらstatic loading(静力学的荷重)による外傷,すなわちcrushing head injuryも少なからず存在し,これは頭部外傷の発生機序を論じる上で避けては通れない病態ではあるが,これまで充分な解析はなされていない2,7,10,12),.今回著者らはcrushing head injuryにて両側の外転・顔面・聴神経麻痺をきたした稀な1例を経験し,その病態および脳神経損傷の発生に関して検討する機会を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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