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文献概要
症例
両側外転・顔面・聴神経麻痺を生じたCrushing head injuryの1例
著者: 小林士郎12 横田裕行1 中沢省三1
所属機関: 1日本医科大学脳神経外科 2原籍 カリフォルニア大学サンフランシスコ校脳神経外科
ページ範囲:P.869 - P.873
文献購入ページに移動頭部外傷の外力の加わり方には種々の場合があり,極めて複雑である.このうち,contact injuryとacceleration injuryが特に重要であり,ほとんどすべての症例がこれらに含まれる3).しかしながらstatic loading(静力学的荷重)による外傷,すなわちcrushing head injuryも少なからず存在し,これは頭部外傷の発生機序を論じる上で避けては通れない病態ではあるが,これまで充分な解析はなされていない2,7,10,12),.今回著者らはcrushing head injuryにて両側の外転・顔面・聴神経麻痺をきたした稀な1例を経験し,その病態および脳神経損傷の発生に関して検討する機会を得たので報告する.
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