Neurological Surgery 脳神経外科16巻7号

1988年06月発行

症例

悪性化と頭蓋外多発転移をきたした再発髄膜腫の1剖検例

著者： 森宏¹³ 杉山義昭¹ 寺林征¹ 新井田広仁¹ 山本潔¹ 北沢智二¹ 若木邦彦²

所属機関： ¹富山県立中央病院脳神経外科 ²富山医科薬科大学第2病理学教室 ³現　新潟県立中央病院脳神経外科

ページ範囲：P.899 - P.902

I．はじめに
　一般に原発性脳腫瘍の神経管外転移は稀であるが，今回われわれは全経過13年の間に再発を繰り返し，悪性化と肺，肝，骨などへの頭蓋外多発転移をきたして死亡した傍矢状洞部髄膜腫の1例を経験したので，若干の文献的考察を加えて報告する．