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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻7号

1988年06月発行

文献概要

症例

内容に出血を認めた脳膿瘍の1例

著者: 藤井正美1 阿美古征生1 織田哲至1 札場博義1 林政明1 青木秀夫1

所属機関: 1山口大学脳神経外科

ページ範囲:P.907 - P.909

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I.はじめに
 脳膿瘍はCTスキャン上ring enhancementを示し,悪性神経膠芽腫,転移性脳腫瘍などの脳腫瘍や,脳血管障害との鑑別が重要である.そして,ring enhancement内に高吸収域を認めた場合は,まず腫瘍内出血を考えるのが妥当と思われる.今回われわれは臨床経過に炎症を思わせる所見が少なく,出血傾向も認められなかったため,腫瘍内出血との鑑別が困難であった脳膿瘍内出血の1例を経験した.このような症例1)は極めて稀であるので,腫瘍内出血との鑑別点,および出血の機序につき若干の考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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