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症例
頸椎骨折に合併した外傷性椎骨動脈断裂の1症例
著者: 奥山徹1 丹羽潤1 清水一志1 平井宏樹1 久保田司2
所属機関: 1市立函館病院脳神経外科 2札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.973 - P.977
文献購入ページに移動閉鎖性血管外傷のうちで椎骨動脈損傷は非常に稀なものである.一般的に,閉鎖性椎骨動脈損傷では内膜剥離,intramural hemorrhageなどによる血管閉塞,動脈瘤形成,動静脈痩形成が多く11),血管断裂を呈した症例は少なくわずか14例が報告されているに過ぎない.そのうち,死亡前に診断のついたものは2例のみであった6,7).
われわれは,閉鎖性外傷によって第6,第7頸椎骨折と同部位の椎骨動脈が断裂し,頸部の皮下血腫を形成した症例を経験した.対側椎骨動脈の血行が良好であったために断裂部を結紮手術することによって根治しえたので報告する.
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