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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻11号

1989年11月発行

文献概要

研究

Split Rib Cranioplasty

著者: 川上勝弘1 高原衍彦1 山内康雄1 諏訪純1 松村和哉1 池田裕2 河村悌夫1 松村浩1

所属機関: 1関西医科大学脳神経外科 2河内総合病院脳神経外科

ページ範囲:P.1023 - P.1027

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I.はじめに
 脳神経外科領域において,頭蓋形成術は外傷や血管病変をはじめとする種々の病態で頭蓋骨の欠損状態となった症例に対して日常的に行われる手術であるが,保存自家頭蓋骨が用いられない場合,tantalumやmethylmethacrylateなどの人工物が通常広く用いられている15,17).しかしながらこれら人工物を用いて頭蓋形成術を行った場合にはどうしても局所異物反応としての感染が術後の合併症として生じる恐れがあり,数多くの頭蓋形成術の中には,この感染のため頭蓋骨の欠損状態を余儀なくされ治療に難渋している症例が散見されるのではないかと思われる.
 近年,われわれはこのような難治性であった骨欠損症例に対して肋骨を半切したのち骨移植するsplit rib cra—nioplastyを施行しているが,機能的にも外観上も良好な成績が得られたので,本法を紹介するとともにその臨床的価値について文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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