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症例
DICを合併した破裂脳動脈瘤2症例についての検討
著者: 豊田収1 野尻健1 中島英雄1
所属機関: 1中央群馬脳神経外科病院脳神経外科
ページ範囲:P.1083 - P.1087
文献購入ページに移動DIC(Disseminated intravascular coagulation)は前川らによると年間2-5万人の発病が推察されており8),臨床上遭遇することの多い疾患と言えるが,診断面,治療面等で未解決の問題も多く,死亡率も高い疾患である.しかしながら,破裂脳動脈瘤とDICの合併例の報告は意外に稀であり1,3,6,11,12,17),その診断法に難しい点が存在するためと思われる.今回われわれは破裂脳動脈瘤急性期に重症DICを合併した2症例を経験し,うち1例においては手術待機中に比較的急激な経過で進行した重症DICを合併したが,早期治療により治癒できた例を経験したので報告し,早期診断に特に入念な血液検査が必要であることを強調したい.
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