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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻3号

1989年03月発行

文献概要

研究

難治性めまい症例に対する椎骨動脈起始部の屈曲矯正と星状神経節切除の有用性について

著者: 西嶌美知春1 原田淳1 野上予人1 遠藤俊郎1 高久晃1

所属機関: 1富山医科薬科大学脳神経外科

ページ範囲:P.255 - P.261

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I.はじめに
 反復するめまい発作を主訴として脳神経外科を受診する患者は少なくないが,その多くの症例では十分に原因の検索がなされないまま内科治療を受けているものと思われる.外科治療としては,Powers syndrome12)やSubclavial steal syndrome等のように血流障害の部位が明らかな疾患に限られており,最近では第8神経に対する神経血管減圧術6)等も試みられている.
 著者らは難治性のめまい発作をもつ症例に対して脳血管撮影を行ってきたが,その約88%の症例で椎骨動脈起始部に病変を認めることができた.また,このうち薬物治療にて十分に効果の得られない症例やめまいの再発した54例に対して,椎骨動脈起始部の屈曲の矯正と星状神経節切除の併用を行った.本論文では,はじめにこの椎骨動脈撮影所見について検討し,次に薬物及び外科治療の成績について調べたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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