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症例
False Localizing Signとして三叉神経障害を呈した第4脳室Choroid Plexus Papillomaの1例
著者: 西沢茂1 忍頂寺紀彰1 植村研一1 龍浩志1 横山徹夫1 下山一郎1 杉浦康仁1 高橋宏史1
所属機関: 1浜松医大脳神経外科
ページ範囲:P.273 - P.277
文献購入ページに移動False localizing signとは,頭蓋内病変そのものにより直接引き起こされた症状ではなく,病変から離れた部位が間接的に障害されることによって起こる症状で,それには外転神経麻痺がよく知られている.顔面の知覚異常,三叉神経痛等を呈する三叉神経障害もこのfalse localizing signの一つとして知られてはいるものの,今まで報告された例は少ない1-8).また報告例のほとんどが,後頭蓋窩の一側に偏在する病変を有するものであり2,4,5,7),後頭蓋窩正中部病変による報告例は見られない.われわれはfalse localizing signとしての三叉神経障害を唯一の症状として発症した第4脳室choroidplexus papillomaの1例を経験したので症例を報告するとともに,その発生機序ならびにその臨床的意義について考察を加えたい.
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