文献詳細
文献概要
研究
重症多発外傷患者における凝固線溶異常と頭蓋内血腫の拡大
著者: 黒川泰任1 端和夫1 上出廷治1 松村茂樹1 柏原茂樹1 石黒雅敬1
所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.335 - P.341
文献購入ページに移動近年中枢神経系の損傷部位および程度が正確に把握でき,また治療法の選択も的確に行いうるようになり,頭部の単独外傷の生命予後はGlasgow Coma Scale(G.C.S.)6以下の重症例を除いて著明に改善された1).しかし重篤な多発外傷例においては合併損傷に由来する病態が予後に大きな影響をおよぼす場合が少なからず経験され,病態の把握や治療の面で多くの未解決の問題が残されている.本報告では全身性外傷を合併した頭部外傷患者のうち凝固線溶系の異常を呈した例における頭蓋内出血病変の経時的変化について検討した.
掲載誌情報