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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻4号

1989年04月発行

文献概要

研究

パーソナルコンピュータによる脳幹構造と脳幹病変の三次元表示

著者: 船橋利理1 桑田俊和1 大岩美嗣1 今栄信治1 中井三量1 辻直樹1 駒井則彦1 藪本充雄2

所属機関: 1和歌山県立医科大学脳神経外科 2和歌山赤十字病院脳神経外科

ページ範囲:P.359 - P.364

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I.はじめに
 MRの出現により,CTでは同定困難であった中枢神経構造が明らかになり,しかも中枢神経の病変がCTよりも早期に,しかも明瞭に描出されるようになった.MRの診断能力は脳幹の小病変のさいにいっそう威力を発揮する.たとえばCTでは捉えられないような赤核・黒質・内側縦束・下オリーブ核などが画像化され13),脳幹小梗塞ではT2強調画像で高信号域として,明確にしかも発症早期に表現される7,11).しかしこのような最先端の画像診断技術をもってしても,現在のところ多くの脳幹小構造,たとえば各種脳神経核・運動路・感覚路などを同定することは困難であり,従って脳幹病変とこれら脳幹小構造との位置関係を明らかにすることは未だ不可能である.そこで,CT・MRIで描写される脳幹病巣とアトラスから得た脳幹小構造(脳神経核・神経路)をパーソナルコンピュータを用いて三次元表示する方法を考案し,病変と小構造の位置関係を立体的に捉えた.主として三次元表示方法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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