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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻5号

1989年05月発行

文献概要

研究

三叉神経痛と頭蓋内三叉神経活動電位

著者: 五十嵐正至1 尾崎文教1 小山素麿1

所属機関: 1大津市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.435 - P.441

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I.はじめに
 近年感覚誘発電位法の普及がいちじるしいが知覚神経刺激による体制感覚誘発電位のほかに,最近では三叉神経知覚系の機能評価として三叉神経感覚誘発電位(trigeminal sensory evoked potential=TSEP)についての報告もみられるようになった1-4,8-15,20,21,23-28)
 先にわれわれはTSEPの正常波形と各電位の起源について報告した15).その後,この起源を明らかにするために開頭術中の頭蓋内で三叉神経幹上や橋,延髄表面で三叉神経の誘発電位を記録してきた.その結果,神経幹上での活動電位は三叉神経痛を有する症例と有さない症例では一定の差があることが示唆され,この差は三叉神経痛における三叉神経一次求心線維の刺激伝達の特徴ではないかと考えられた.かつ,これらの結果は上記の早期成分の起源について新たな示唆を与えるのみならず,三叉神経痛の病因を考察するうえで1つの示唆を与えるものと思われたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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