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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻5号

1989年05月発行

文献概要

症例

塩酸Trihexyphenidylが有効であった外傷後遷延性意識障害の2例

著者: 貝嶋光信1 福田博1 苫辺地正之1 程塚明1

所属機関: 1恵み野病院脳神経外科

ページ範囲:P.467 - P.471

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I.緒言
 遷延性意識障害の患者は,頭部外傷後,脳血管障害後など,日常の診療においてしばしば経験されるが,有効な治療法がなく,その対策に苦慮しているのが現状である.これまでに,thyrotropin-releasing hormone11),L—dopa4,6)などが試され,ある程度の効果が報告されているが,いずれも効果は不確実で,新たな治療手段が待望されているところである.
 われわれは,外傷後の遷延性意識障害の2症例に,抗コリン剤である塩酸trihexyphenidyl(以下THPと略す.商品名Artane)を投与し,明かな症状の改善を見た.2症例の特徴と,臨床経過を分析し,外傷後パーキンソニズムとの関係,THPの作用機序について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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