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研究
脳動静脈奇形と脳動脈瘤合併症例における治療
著者: 賀川潤12 福田忠治1 東幸郎1 三輪哲郎1 伊東良則2 田島賢一3
所属機関: 1東京医科大学脳神経外科 2東京医科大学霞ケ浦病院脳神経外科 3東京医科大学八王子医療センター脳神経外科
ページ範囲:P.615 - P.623
文献購入ページに移動脳動静脈奇形(以下AVM)や脳動脈瘤は頭蓋内出血を来す疾患としてわれわれ脳神経外科医は日常診療で多く経験する.これらの疾患に対しその出血(多くは再出血)を防止するために外科的治療を行うが,AVMも脳動脈瘤もその局在部位,形態,親動脈との関連等によりその外科的治療に困難を極めることも少なくない.ところが,この2者が合併することが稀ならずある.この合併例について両者の位置関係を分析し,その血行力学的考察などよりその合併機序等に関しての報告は多くあるが,その治療方針等に関しては未だ確立されておらず,その治療に苦慮することが少なくない.今回,われわれは9例のAVMと脳動脈瘤の合併例を経験したのでその治療方針等について検討を試みたので報告する.
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