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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻8号

1989年08月発行

文献概要

研究

MHC抗原欠損変異株を用いた脳内NaturalResistance機構に関する実験的解析

著者: 山崎俊樹1 菊池晴彦1 山下純宏2

所属機関: 1京都大学脳神経外科 2金沢大学脳神経外科 3カロリンスカ研究所(腫瘍生物学部門)

ページ範囲:P.717 - P.723

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I.はじめに
 一般に,宿主の生体防御機構は自然抵抗性(naturalresistance, NR)と獲得免疫抵抗性(acquired immunity)に分けられ,前者はマクロファージ,ナチュラルキラー(NK)細胞,多核白血球あるいは補体を中心とする種々の血清蛋白などが,後者では主にT細胞が関与しているといわれている5,11,17).脳における免疫監視機構に関して,従来より脳は部分的に"immunologically pri—vileged organ"と考えられているが,これは主にT cell—dependentな免疫反応に対して検討された概念1,3,18,22,24,26)であり,特にNRメカニズムに関しては不明な点が多い.今回,脳腫瘍に対する生体のNR機構,特にNK細胞の関与する脳内での免疫応答が機能しているかを検索する目的で,以下に述べる理由からマウスYAC−1リンパ腫を用い,実験的脳腫瘍モデル系を確立し脳内におけるT cell-dependent surveillance機構と比較することによりNK cell-dependentな免疫監視機構を解析した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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