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症例
下垂体腺腫の放射線照射後に発生したMalignant Astrocytomaの1例
著者: 須田良孝1 峯浦一喜1 古和田正悦1 大石光2
所属機関: 1秋田大学医学部脳神経外科 2仙北組合病院脳神経外科
ページ範囲:P.783 - P.788
文献購入ページに移動脳腫瘍の放射線治療において,照射後に組織学的に異なる腫瘍が発生する放射線誘発腫瘍が問題とされているが,中枢神経系誘発腫瘍の多くは髄膜腫と肉腫で12,20,27,33,34),グリオーマは少数であり,渉猟し得た限りでは38例の報告1-3,5-7,10,11,13-19,21-27,29-32,34)がある。本邦では1977年にKomakiら14)が頭蓋咽頭腫の放射線照射後6年目に右側頭葉に発生したglioblastoma例を記載して以来,2例14,21)の報告をみるに過ぎない.
今回,下垂体腺腫に対して放射線療法を行い,4年6カ月を経てmalignant astrocytomaが右側頭葉に発生した放射線誘発腫瘍の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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