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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科17巻9号

1989年09月発行

文献概要

研究

慢性硬膜下血腫の機能予後に関する因子

著者: 平井収12 山川弘保1 西川方夫1 渡辺修1 木下良正1 宇野晃1 半田肇1

所属機関: 1浜松労災病院脳神経外科 2現所属 北野病院脳神経外科

ページ範囲:P.827 - P.833

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I.はじめに
 慢性硬膜下血腫は脳神経外科領域の中で最も予後の良い疾患のひとつで,ほとんどの症例は穿頭血腫除去および硬膜下ドレナージで治癒せしめることが出来ると考えられている.また局所麻酔下で手術が行えるために,高齢者や全身状態の悪い患者に対しても比較的安易に手術が施行されているのが現状と思われる.
 しかし中には治療効果の上がらない症例もあることは以前から指摘されており1,6),さらに最近では患者の高齢化に伴い,その傾向が増強している感がある.過去にも機能予後について論じた報告はあるが,主に手術法の優劣の比較という見地からなされたものであった6,13,16).そこで当施設において経験した症例をretrospectiveに調査し,主に機能予後におよぼす因子という面から本疾患における最近の発症傾向について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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