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脳腫瘍の組織診断アトラス
(8)Pituitary Adenoma
著者: 寺本明1
所属機関: 1東京警察病院脳神経外科
ページ範囲:P.7 - P.14
文献購入ページに移動I.はじめに
現在,下垂体腺腫は臨床の分野においてprolactino—ma, acromegaly, Cushing disease, non-functioning ade—nomaと分類されたり,または腺腫が分泌する(と考えられる)ホルモンの名称を冠して命名されている.後者の場合,例を挙げるとGH producing adenomaとかTSH-PRL secreting adenomaという具合である.
一方,病理組織学的には,未だにchromophobe, eosi—nophilic, basophihcないしこれらのmixed typeといった分類が用いられている場合と,免疫組織学的に極めて詳細な診断がなされている場合がある.免疫組織化学は,古典的なacid-base stainに比し,腺腫の有するホルモン産生能を特異的に表現し21),当初は臨床内分泌学と非常に密接な関連を有していた28-30).しかし,ごく少数のホルモン陽性細胞がみられるような場合にもこれを腺腫の命名分類に用いると,臨床面とのずれが問題となり始める.
現在,下垂体腺腫は臨床の分野においてprolactino—ma, acromegaly, Cushing disease, non-functioning ade—nomaと分類されたり,または腺腫が分泌する(と考えられる)ホルモンの名称を冠して命名されている.後者の場合,例を挙げるとGH producing adenomaとかTSH-PRL secreting adenomaという具合である.
一方,病理組織学的には,未だにchromophobe, eosi—nophilic, basophihcないしこれらのmixed typeといった分類が用いられている場合と,免疫組織学的に極めて詳細な診断がなされている場合がある.免疫組織化学は,古典的なacid-base stainに比し,腺腫の有するホルモン産生能を特異的に表現し21),当初は臨床内分泌学と非常に密接な関連を有していた28-30).しかし,ごく少数のホルモン陽性細胞がみられるような場合にもこれを腺腫の命名分類に用いると,臨床面とのずれが問題となり始める.
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