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研究
脳神経外科領域における非ケトン性高浸透圧性糖尿病性昏睡例の検討
著者: 松村明13 篠原明1 橋川正典1 久木田親重1 小松洋治1 高野晋吾2 牧豊2
所属機関: 1秦病院脳神経外科 2筑波大学脳神経外科 3筑波メディカルセンター病院脳神経外科
ページ範囲:P.33 - P.38
文献購入ページに移動非ケトン性高浸透圧性糖尿病性昏睡(以下NHC)は軽度糖尿病や糖尿病既往の無い患者で比較的高齢者に多く見られる病態であり,ケトアシドーシスを伴わない高血糖,高Na血症が特徴とされている7,8,16,21,24).
一般的には感染や脱水を誘因とし7,8,16,21,22),脳神経外科領域においてはマニトールやグリセオールなどの高浸透圧利尿剤2,10,13,18,20),ステロイド10,14),ジフェニールヒダントイン6)などがNHCの誘因となることが知られている.加えて意識障害や嚥下障害のために経管栄養や経静脈的高カロリー輸液(以下IVH)もしばしば用いられ,高血糖が誘発されやすい状態となっている.
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