icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻1号

1990年01月発行

文献概要

症例

画像診断と生検によるGliomatosis Cerebriの臨床診断—自験4例にもとづいて

著者: 植木敬介1 松谷雅生1 中村治1 長島正1 中村正直1

所属機関: 1都立駒込病院脳神経外科

ページ範囲:P.89 - P.93

文献購入ページに移動
I.はじめに
 Gliomatosis cerebriは,Nevin(1938)によって提唱された病態で11),主に大脳半球を中心に,ときに脳幹,小脳を含めた中枢神経系にび漫性,浸潤性に増殖する悪性グリオーマの一型である.diffuse glioma, glioblastosisなどとも呼ばれる.きわめて稀な病態で,1985年Arti—gasらが自験例を含めた48例をreviewしており1),その後もいくつかの報告が散見されるのみである16,18,20)
 Sheinker & Evans(1943)による病理学的定義は,①腫瘍域がび漫性に腫大するが肉眼的構築はほぼ正常に保たれる,②正常の神経組織に浸潤するグリア細胞の増殖,③ミエリンの破壊はみられるが,軸索や神経細胞はほとんど壊されない,の3点である15)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?