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研究
マウス神経芽細胞腫に対するHybrid Resistanceとその抗腫瘍機序
著者: 山崎俊樹1 森竹浩三1 菊池晴彦2 Kärre3
所属機関: 1島根医科大学脳神経外科 2京都大学脳神経外科 3カロリンスカ研究所腫瘍生物学部門
ページ範囲:P.1015 - P.1022
文献購入ページに移動Hybrid resistance(HyR)は雑種第一代(F1 hybrid)に親の骨髄細胞が生着しないという認識の特異性がみられる移植拒絶現象に対して提唱された概念である30).その後,腫瘍に対する免疫応答系においてもこのような認識過程の免疫学的特徴の存否に対して精力的な解析が行われてきた1,3,5,8-11,13,15,16,21,22,24,28-30,32,33).その中でもKleinら病理組織学的に異なった多種類のマウス腫瘍のみならず異なったマウス(系統)山来で病理組織学的には回種の腫瘍などを用いた研究が注目される15,16).彼等は,一部の例外はみられるものの,ある種のマウス腫瘍に対しparental strainよりもそのsemi-syngeneicな関係にあるF1 hybridにおいて宿主の腫瘍増殖に対する抵抗性(HyR)が誘導される事を実証している.
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