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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻11号

1990年11月発行

文献概要

研究

頰骨弓部顔面神経の温存について

著者: 関谷徹治1 岩淵隆1 岡部慎一1 滝口雅博2 尾田宣仁3

所属機関: 1弘前大学脳神経外科 2弘前大学救急部 3石井脳神経外科眼科病院

ページ範囲:P.1029 - P.1033

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 I.はじめに 手術後の頭蓋,顔面の変形は患者に多大の精神的苦痛を強いる.これによって患者の主病変治療による満足感さえ減じてしまうことがある.したがって手術に際しては術後のcosmeticな面への配慮は不可欠である.特に最近では,眼窩や頭蓋底近傍の病変に対して頰骨を切離してアプローチする方法が多く用いられるようになってきた8,9).これによって従来摘出の困難であった病巣を過度の脳圧排を伴うことなく摘出可能になったが,その反面,頰骨弓近傍で顔面神経が損傷される機会は明らかに増加していると思われる.
 ここでは,われわれが行っている頰骨弓部顔面神経の簡便かつ確実な同定方法を述べると共に,これまでの成書では必ずしも充分に記述されていなかったきらいのある頰骨近傍の外科的解剖につき詳述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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