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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻11号

1990年11月発行

文献概要

症例

放射線治療により主幹脳動脈の広範な狭窄性変化と多発性脳梗塞をきたした髄芽種の1例

著者: 山上岩男13 菅谷雄一1 佐藤政教1 大里克信2 山浦晶2 牧野博安2

所属機関: 1鹿島労災病院脳神経外科 2千葉大学学脳神経外科 3君津中央病院脳神経外科

ページ範囲:P.1035 - P.1039

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I.はじめに
 脳腫瘍に対する放射線治療後,脳内の細小動脈や毛細血管に限らず,内頸動脈や中大脳動脈などの主幹脳動脈に閉塞・狭窄性病変が発生することが,最近注目されている2,3,7,9).しかし,放射線治療後の主幹脳動脈の閉塞・狭窄性病変は,ほとんどがトルコ鞍近傍の比較的良性な脳腫瘍に合併したものであり,髄芽腫や膠芽腫などの悪性脳腫瘍に合併したという報告はいまだない3).今回,われわれは髄芽腫に対する放射線治療後,両側性の広範な主幹脳動脈の狭窄性病変と,それに起因すると思われる多発性の脳梗塞を合併した女児例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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