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論文を書きながら思うこと
著者: 井奥匡彦1
所属機関: 1近畿大学脳神経外科
ページ範囲:P.1087 - P.1088
文献購入ページに移動 古い昔から今日に至ってもなお,輝かしい光を放っている優れた作品に注意深く接していると,益々興味が湧いて面白さを覚えるものです.それが詩,随筆,小説,論文のいずれであっても,後世に残る資格を備えているということを考えれば,私どもが文章を書くに当たっても非常に参考になります.
正岡子規の随筆に,「文章は簡単ならざるべからず,最も簡単なる文章が最も面白きものなり」という言葉がみられます.なるほどと思われますし,医学論文も決して例外ではないと思うのです.しかし,最も簡単な文章は誰にでも書けるとしても,最も面白いものに作り上げるにはやはり文筆の才能がものをいうのではないでしょうか.ここにいう文筆の才能とは,美文を書いたり,巧みな言い廻し方のできることをいうのではありません.
正岡子規の随筆に,「文章は簡単ならざるべからず,最も簡単なる文章が最も面白きものなり」という言葉がみられます.なるほどと思われますし,医学論文も決して例外ではないと思うのです.しかし,最も簡単な文章は誰にでも書けるとしても,最も面白いものに作り上げるにはやはり文筆の才能がものをいうのではないでしょうか.ここにいう文筆の才能とは,美文を書いたり,巧みな言い廻し方のできることをいうのではありません.
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