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研究
脳出血に伴う脳室内血腫の臨床的検討—第III脳室内血腫を中心として
著者: 中島重良1 水野誠1 三平剛志1 鈴木明文1 安井信之1
所属機関: 1秋田県立脳血管研究センター脳神経外科
ページ範囲:P.1107 - P.1113
文献購入ページに移動脳室内血腫(IVH)は高血圧性脳出血をはじめとして様々な頭蓋内出血に伴ってみられ,高度なものでは予後不良の兆候とされている.特に第III脳室,第IV脳室を充満しこれをexpandするようなIVHにおいては髄液循環を妨げることによる急性水頭症に加え,IVHによる周囲組織,特に視床下部,脳幹のvital centerへの直接の圧迫が意識レベルに大きな影響を及ぼしていると考えられる.現在外科的治療として持続脳室ドレナージ(CVD)が広く行われており,可及的早期の血腫排出を期しUrokinase(UK)注入も試みられているが,その効果を定量的に評価した報告は少ない.今回視床出血および尾状核出血に伴って第III脳室内に高度なIVHを形成した症例を中心に,第III脳室,第IV脳室内血腫が意識レベルに与える影響,CVDの有無およびその方法の違い(CVD catheter先端を側脳室でとどめるか或は第III脳室まで挿入するか)によるIVH消失の動向,またCVDが意識レベルの改善にどの程度反映するのかを明らかにすることを目的として検討を行った.
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