icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻3号

1990年03月発行

文献概要

症例

外傷性小脳機能障害のMRI

著者: 布目谷寛1 伊藤建次郎1 沖山幸一1 船津登1 塩飽哲士1 小倉弘章1 大庭忠弘1

所属機関: 1横浜新都市脳神経外科病院

ページ範囲:P.279 - P.283

文献購入ページに移動
I.はじめに
 頭部外傷により,小脳症候を呈することは比較的稀である.その頻度は,0.4-0.7%と言われている7,12).もし,この様な患者を診た場合には,後頭蓋窩血腫をも疑う必要があると言われている.頭部CTの普及した今日では,後頭蓋窩血腫の診断は,決して困難ではない.しかしながら,小脳症候の検査が可能な程度の,意識障害の比較的軽い頭部外傷患者の場合には,その患者が小脳失調を呈して,小脳の挫創が疑われても,実際にCTで小脳の異常が証明されることが少ない,ということもまた事実であるように思われる8)
 MRIは,骨のアーチファクトによる影響をうけないため,特に後頭蓋窩の観察に,その威力を発揮する.また,CTでは検出されない様な,小さな脳挫傷や脳浮腫を,MRIは描出することができるということも知られている2,3,5,10)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら