Neurological Surgery 脳神経外科18巻3号

1990年03月発行

症例

両側性大脳半球間硬膜下血腫の1例

著者： 小山誠剛¹² 西村敏彦¹

所属機関： ¹藤崎病院脳神経外科 ²日本大学脳神経外科

ページ範囲：P.289 - P.294

　I．はじめに　大脳半球間硬膜下血腫（lnterhemispheric SubduralHematoma，以下ISHと略す）は，小児においては比較的よくみられる^1）が，成人ではCTが普及し診断が容易となった今日でも，なお，その報告例は少なく，稀な疾患であるとされている．今回，われわれは，外傷を契機に両側大脳半球間に硬膜下血腫をきたした1例を経験したので，若干の文献的考察を加え，報告する．