文献詳細
文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
松果体部腫瘍に対するLateral-semiprone PositionによるOccipital Transtentorial Approach
著者: 田中隆一1
所属機関: 1新潟大学脳研究所脳神経外科
ページ範囲:P.413 - P.422
文献購入ページに移動I.はじめに
松果体部腫瘍は脳深部に存在することや,重要な深部静脈系にとり囲まれていることから,顕微鏡手術導入以前には,頭蓋内腫瘍のうちで最も摘出が困難な腫瘍の1つであるとされてきた.この腫瘍に対しては,先人により様々な到達法が提唱されてきたが,顕微鏡手術が導入されるまでは,一般的にはその結果は決して満足すべきものではなかった.
しかし,顕微鏡手術の時代になり,従来から提唱されてきた松果体部腫瘍に対する到達法が再評価され,最近では脳実質や血管など,正常構造の犠牲を最小限にとどめる到達法として,infratentorial supracerebellar ap—proach12,20)とoccipital(interhemispheric)transtentorialapproach10,13)がよく用いられており(Fig.1),良好な結果が得られるようになった.
松果体部腫瘍は脳深部に存在することや,重要な深部静脈系にとり囲まれていることから,顕微鏡手術導入以前には,頭蓋内腫瘍のうちで最も摘出が困難な腫瘍の1つであるとされてきた.この腫瘍に対しては,先人により様々な到達法が提唱されてきたが,顕微鏡手術が導入されるまでは,一般的にはその結果は決して満足すべきものではなかった.
しかし,顕微鏡手術の時代になり,従来から提唱されてきた松果体部腫瘍に対する到達法が再評価され,最近では脳実質や血管など,正常構造の犠牲を最小限にとどめる到達法として,infratentorial supracerebellar ap—proach12,20)とoccipital(interhemispheric)transtentorialapproach10,13)がよく用いられており(Fig.1),良好な結果が得られるようになった.
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