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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻7号

1990年07月発行

文献概要

研究

Coordinate Softwareの定位的血腫吸引除去術への応用

著者: 谷中清之1 江頭泰平1 岡崎匡雄1 高野晋吾1 久木田親重2 吉澤卓3 能勢忠男3

所属機関: 1北茨城市立総合病院脳神経外科 2丸山記念総合病院 3筑波大学臨床医学系

ページ範囲:P.623 - P.629

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I.はじめに
 高血圧性脳出血の外科治療は,従来開頭血腫除去術が主に行われてきたが,CTの普及とともに,より非侵襲的な定位的血腫吸引除去術の有効性が広く認められるところとなった.しかしながら,定位的血腫吸引除去術では,高血圧性脳出血の急性期に施行しても,必ずしも血腫を十分に排除できず臨床的に有効な方法とはならないとの意見もあり13),drainage tubeを留置しUrokinaseを注入する定位的血腫溶解排除術といった工夫も報告されている3).しかしこの方法にも感染等の危険性を伴う.従って,定位的に,かつ血腫を一期的に十分排除できることが本症の治療法としては理想と考えられる.今回われわれは,この理想を満たすべく,Coordinatesoftwareを用いたCT誘導定位的血腫吸引除去術を施行したので,症例を提示しつつ,従来の方法との血腫除去率・臨床結果などを比較検討し,本法の有用性を確認できたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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