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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科18巻8号

1990年08月発行

文献概要

症例

被膜形成された慢性脳内血腫の像を呈した大脳基底核部静脈性血管腫の全摘出術例

著者: 隈部俊宏13 嘉山孝正13 桜井芳明1 小笠原邦昭1 新妻博1 和田徳男1 並木恒夫2

所属機関: 1国立仙台病院脳神経外科 2国立仙台病院臨床検査科 3東北大学脳研脳神経外科

ページ範囲:P.735 - P.739

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I.はじめに
 血管撮影によって描出されない頭蓋内血管奇形をangiographically occult intracranial vascular malforma—tion(AOIVM)と呼び,頭痛,頭蓋内出血や難治性癲癇の原因として特にCT普及後多くの報告がなされている.AOIVMは,arteriovenous malformation, caver—nous angioma, capillary telangiectasia, venous angiomaへの分類5)が広く受け入れられている.
 AOIVMの中には,診断に関して,脳内血腫,腫瘍(腫瘍内出血)等の鑑別が困難であるものがある.今回われわれは,術前検査で腫瘍内出血を否定しきれなかった,大脳基底核部の被膜形成された慢性脳内血腫の像を呈した静脈性血管腫の全摘出例を経験したので,診断,病理,手術方法について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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