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研究
脈絡叢腫瘍乳児例の検討
著者: 浅井昭雄1 松谷雅生2 高倉公朋2
所属機関: 1東京大学脳神経外科 2国立がんセンター研究所生物物理部
ページ範囲:P.21 - P.26
文献購入ページに移動脈絡叢腫瘍(choroid plexus tumor, CPT)は頭蓋内腫瘍の中では0.5%前後を占める比較的まれな腫瘍であるが,小児原発性頭蓋内腫瘍の2ないし6%10,12,14,18,19),さらに乳児原発性頭蓋内腫瘍に限ればその20%を占め2),astrocytoma, primitive neuroectodermal tumor(PNET),teratomaと並ぶ乳児期の代表的腫瘍である.乳児期の脳腫瘍はその好発部位,臨床症状,治療方法,治療成績等,種々の面で特殊性を持っており,他の年代とは別個に議論されるべき点が多々ある.CPTもその例外ではない.今回,われわれはCTおよび顕微鏡下手術導入以後治療されたCPT乳児例を対象に,その疫学,治療,臨床上の問題点等を検討し,いくつかの知見を得たので報告する.
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