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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻10号

1991年10月発行

文献概要

研究

パーキンソン病に対するCograftを用いた移植療法—ドナー側の年齢要因について—

著者: 伊達勲1 浅利正二1 西本詮1

所属機関: 1岡山大学脳神経外科 2ロチェスター大学神経生物学

ページ範囲:P.919 - P.924

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I.はじめに
 副腎髄質クロマフィン細胞は一側黒質線条体ドーパミン系を破壊しておいたラットの線条体内に移植されると,apomorphineによる回転運動を減少させる11).また,1—methyl−4—phenyl−1, 2, 3, 6—tetrahydropyri—dine(MPTP)を用いて作成したマウスパーキンソン病モデルに副腎髄質を移植すると,宿主の内因性ドーパミン系の回復が促進される3).筆者らはこれまで,同モデルを用い,宿主に老齢マウスを用いた場合は内因性ドーパミン系の回復程度が若年マウスに比べて低いこと5),ドナーに老齢マウスの副腎髄質を用いた場合は若年マウスに比べて,クロマフィン細胞の生着率が低いこと9)を報告してきた.さらに,nerve growth factor(NGF)の源である末梢神経14, 22)を副腎髄質とcograftするとドナーが若年マウスの場合,クロマフィン細胞の生着率が著明に向上する10).しかし,パーキンソン病が高齢者に好発する神経変性疾患であることを考えると,ドナーに老齢マウスを用いた検討も必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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