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研究
天幕上下に同時に発生した高血圧性脳内出血の検討
著者: 宇野昌明1 本藤秀樹1 松本圭蔵1
所属機関: 1徳島大学脳神経外科
ページ範囲:P.933 - P.938
文献購入ページに移動Computed tomography(CT)が脳神経外科の臨床に導入されて以来,脳出血の診断は飛躍的に進歩し,正確な血腫部位の診断,その周辺の病態,脳室穿破の有無も容易に診断できるようになった.従来より多発性の高血圧性脳出血のあることが知られていたが,その中でも時期を異にして出血をみた多発性のものはよく知られている.しかし,天幕上下にほぼ同時に出血し血腫形成のみられた高血圧性脳内出血は極めて稀なようである.今回われわれは天幕上下に同時に出血を認めた9症例を経験したので,その臨床像,治療方法,手術適応について検討し報告する.
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