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症例
MRI上早期診断が困難であった悪性神経膠腫の1例
著者: 安田純1 増山祥二1 片倉隆一1 吉本高志1
所属機関: 1東北大学脳研脳神経外科
ページ範囲:P.979 - P.983
文献購入ページに移動悪性神経膠腫のMRIによる画像診断上の特徴は,①T1強調画像で境界不明瞭な低信号域として捉えられ,②T2強調画像で境界不明瞭に広範に高信号域として捉えられること4-6,8,10),③mass effectを有すること5,10),④Gd-DTPAによって著明に増強され,その形態はringed enhancementであること10)などX線CTの所見と類似の所見を呈することである7,10).しかし,発生初期段階における悪性神経膠腫のMRI上の特徴については未だ明らかにされていない.今回著者らは発症直後のMRIにてglioblastomaと診断できず,その後の経過をMRIにて追跡した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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