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研究
Transcranial Doppler Ultrasonographyによる脳血管攣縮の診断とCa拮抗剤の抑制効果
著者: 豊田章宏1 西澤義彦1
所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.1143 - P.1150
文献購入ページに移動破裂脳動脈瘤後の脳血管攣縮(spasm)の治療において,症候出現以前にその予測を可能とすることは最も重要とされてきた.しかし脳血管撮影,CT scan,脳血正流測定などによる検討によってもretrogradeの判断は可能であるもののreal timeにspasmを把握することが出来なかった.
最近,開発された超音波脳血流速度測定装置(Trans—cranial Doppler Ultrasonography:TCD)は,noninva—siveで,しかもreal timeな脳血流速度の測定が特徴であり,TCDは破裂脳動脈瘤後のspasmの病態の解明のみならず,各種薬剤の治療効果判定の指標にも有用な測定装置と考えられる2,8-11,17).
本研究では,破裂脳動脈瘤症例に対し,TCDを用いて脳血流速度(Flow velocity:FV)測定を行い,FVの経時的変化,脳血管撮影によるspasmとの相関,さらにnicardipine脳槽内投与によるspasmへの抑制効果について検討した.
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