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文献概要
症例
2度目の皮質下出血にて初めてAVMが確認された1症例
著者: 諌山幸弘13 中川原譲二1 武田利兵衛1 和田啓二1 瓢子敏夫1 佐々木雄彦1 中村順一1 末松克美2
所属機関: 1中村記念病院脳神経外科 2(財)北海道脳神経疾患研究所 3函館赤十字病院脳神経外科
ページ範囲:P.1175 - P.1180
文献購入ページに移動脳動静脈奇形(AVM)は胎生早期に生じる先天異常とされているが,後天的にその形態が変化するものがあることが知られている.すなわちAVMには自然消退あるいは,成長.増大するものが存在する.また,初回の脳血管造影上,異常血管が認められず,数年後,脳上血管造影にて,初めてAVMが確認された症例もごく稀ながら報告されている.
われわれは,18歳時脳内血腫と診断され,脳血管造影,および術中所見では異常血管が確認されず,2年後再び同部位の脳内血腫で発症し,初めてAVMが発見された症例を経験したので,その治療経過を報告するとともにこのようなAVMの発生機序につき文献的に考察した.
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