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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻3号

1991年03月発行

文献概要

研究

中大脳動脈の反復一時閉塞による脳表血管ならびに脳実質への影響

著者: 榊寿右1 石田泰二1 笹岡保典1 森本哲也1 角田茂1 辻本正三郎1

所属機関: 1奈良県立医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.233 - P.239

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I.はじめに
 脳神経外科領域では,temporary clippingは重要な手術操作の一つとなっており,脳動脈瘤の手術や脳動静脈奇形の手術での予期せぬ出血のコントロールや病変部位を安全に剥離する目的で用いられている3,4,22).このtemporary clippingが短時間であれば問題ないが,長時間にわたったり,たとえ短時間であっても反復して施行される場合には予期せぬ神経症状の発現が術後に生じることがある.あるいは,このような手術とは別に,一過性脳虚血発作がくり返し生じる患者にstrokeへと発展し,血管撮影では明白な閉塞などの認めぬ症例もあり7,8,19),これもまた反復脳虚血に伴う神経症状の増悪かもしれない.このような反復脳虚血による脳実質への影響を調べるため,ネコの中大脳動脈閉塞モデルを用いて,反復虚血による脳表血管,脳実質に対する影響を調べたのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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