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研究
悪性神経膠腫におけるOK−432の腫瘍腔内直接投与による抗腫瘍効果—その基礎的及び臨床的効果について
著者: 藤沢和久1 神野哲夫1 横井和麻呂1 尾内一如1 川瀬司1 安倍雅人1
所属機関: 1藤田学園保健衛生大学脳神経外科
ページ範囲:P.241 - P.246
文献購入ページに移動抗腫瘍溶連菌製剤OK−432を投与することにより,マウスの血清中2)または腹水中7)に腫瘍細胞に対してCytotoxicに作用するFactorが誘導されることは知られている.1986年吉永ら9)は胸腔内にOK−432を投与された悪性胸膜炎患者の胸水がL−929細胞に対してCytotoxicityを示すことを報告している.また,田中ら4)は悪性脳腫瘍患者の腫瘍内に設置したOmmaya's tubeよりくり返しOK−432を投与することにより,抗腫瘍効果を認めたと報告している.今回,われわれは悪性グリオーマ患者の腫瘍腔内にOK−432を投与することによってCytotoxic Factorを誘導し得るか否か,またFactorの出現と臨床効果との関連性をみるために実験的及び臨床的検討を行った.その結果,若干の知見を得たので報告する.
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