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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻3号

1991年03月発行

文献概要

症例

下垂体腺腫の鞍上部分にのみ限局した下垂体卒中の1症例—外科的到達法の選択について

著者: 武智昭彦1 魚住徹1 向田一敏1 矢野隆1 三上貴司1 広畑泰三1 恩田純1 中原章徳1 富永篤2

所属機関: 1広島大科脳神経外科 2双三中央病院脳神経外科

ページ範囲:P.263 - P.266

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I.はじめに
 下垂体腫瘍は易出血性であり,腺腫内出血の頻度は高く,1898年Baileyが下垂体腫瘍の破壊的出血として記録して以来,多くの報告がある1).臨床的に卒中症状を呈し早急な外科的治療の適応となることもしばしばみられ,この場合,経蝶形骨洞法で行われることが多い.この度,我々は鞍上部腫瘍内に限局した出血に対し経蝶形骨洞法により手術を行ったが,鞍上部に達する開口部が狭く,また鞍隔膜下面全面に正常下垂体が存在したため鞍上部へ達することができず,血腫の減圧が不能であった症例を経験した.この経験を踏まえ,到達法の選択を含む治療方針の決定に関し検討を加えたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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