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症例
蝶形骨洞から海綿静脈洞に広がる炎症性肉芽腫—3症例の報告
著者: 岩井謙育1 白馬明1 勝山諄亮1 江頭誠1 北野昌平1 永田安徳1 早崎浩司1 西村周郎1
所属機関: 1大阪市立大学脳神経外科
ページ範囲:P.465 - P.470
文献購入ページに移動一般に,一側性の眼球運動障害と同側の眼窩部痛を伴う症例は,painful ophthalmoplegiaと言われている9).その原因として,海綿静脈洞,眼窩,上眼窩裂,傍鞍部などに発生した腫瘍,動脈瘤,炎症,外傷などの病変が挙げられている9).その中で,benign steroid sensitivegranulomaによるものは,Tolosa-Hunt症候群と呼ばれる5).著者らは,蝶形骨洞より海綿静脈洞に伸展する炎症性肉芽腫の3症例を経験したが,MRI上も興味ある所見を示したので,Tolosa-Hunt症候群との関連について検討し報告する.
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