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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻5号

1991年05月発行

文献概要

症例

脳内出血にて発症した脳内線維肉腫

著者: 姉川繁敬1 鳥越隆一郎1 林隆士1 山下洋子2 古川保浤3

所属機関: 1聖マリア病院脳神経センター脳神経外科 2済生会福岡総合病院中央検査室 3済生会福岡総合病院放射線部

ページ範囲:P.485 - P.490

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I.はじめに
 頭蓋内出血を初発症状とする脳腫瘍は比較的まれであり,全脳腫瘍の0.8%から10.2%に認められるとされている13,16,17,19,23,26).一方,fibrosarcomaは全脳腫瘍中の0.6から1.2%に出現するとされており21,25),腫瘍出血をきたすこともあるとされているが,調べ得た限りにおいては脳内血腫により発症した本腫瘍の報告は少ない15,24).われわれは最近脳内血腫患者において,CT・脳血管撮影などの補助診断法で全く腫瘍を疑わせる所見がなく,特発性皮質下出血として手術を施行した.ところが,初回出血の約4.5ヵ月後に再度出血を繰り返し,再手術時に脳実質内より発見された腫瘍の組織学的検査によりfibrosarcomaと診断された1例を経験したので考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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