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研究
腰椎穿刺によるリンゲル液術中注入を併用した慢性硬膜下血腫の外科治療
著者: 上野一義1 村田純一1 佐久間司郎1 高野勝信1 飯塚崇司1
所属機関: 1国立療養所北海道第一病院脳神経外科
ページ範囲:P.511 - P.516
文献購入ページに移動慢性硬膜下血腫の診断はCTの普及により容易となり,手術法も開頭による血腫及び被膜除去に代わり穿頭による血腫洗浄が広く行われるようになり手術手技は一段と簡便となった.更には近年ベッド・サイドにおけるTwist drillによりドレナージ挿入法さえ報告されている1,7,11,27).これらのどの手術法によっても,大多数例は良好な予後を得ることが出来るが,少数例においては血腫の再貯留のために再手術を余儀なくされたり,Ten—tion pneumocephalus2,6,26)や脳出血25)の術後合併を見ることがある.これらの例外的ともいえる少数例をいかに減少させるかが今後の治療における問題点であろう.
著者らは術中に腰椎穿刺を行いリンゲル液を注入することにより,現在までのところ良好な予後を得ているので若干の文献的考察を加えて報告する.
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